マシーントレーニングはダイエットジムでやるべき理由、シルク・ドゥ・ソレイユのトレーナーが自己流トレーニングに警告!
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カラダを鍛えているのに、腰や膝が痛い。
自分のカラダを磨くために鍛えているはずなのに、自己流のマシーントレーニングではカラダの不調を引き起こす可能性があります。
では、どうすれば、、、
今回インタビューをさせていただいたのは、シルク・ドゥ・ソレイユのアーティストをはじめ、
セパタクローの日本代表選手
レスリング日本王者
プロバスケット選手
S級競輪選手
プロボウラー
セーリングの日本代表選手
プロビーチバレー選手
自転車ロードレーサー(アジア3位)
そうそうたるトップアスリートのフィジカルコーチ、トレーナーを務めてきた梅本耕孝さんです。
ダイエットトレーナーとしてだけでなく、自身もプロボクサーとして活躍。
自身の理論を追求するために、28歳という遅い年齢でデビューし、世界チャンピオンを目指し続けている。
ただ鍛えるのではなく、カラダの使い方も追求するべきなのか。。。
梅本さんにインタビューをして、筋トレの概念がまた広がりました。
すでにカラダを鍛える習慣がある方でも、梅本さんの記事を読むことで、「痛めない鍛え方」「パフォーマンスをアップさせるカラダの動かし方」というさらに1段階上の気づきを得ることができます。
トレーニングって、本当に奥が深い。
Who is 梅本 耕孝(うめもと こうたか)?
梅本 耕孝 Umemoto Koutaka
プロボクサー
プロアスリートトレーナー
キッズトレーナー
岡山県総社市出身、1982年11月28日生まれ。
高校時代から21歳に至るまで、椎間板ヘルニア、左足首の靭帯断裂、慢性鼠径部痛など、様々なケガを重ね、一時期はまったく運動できない身体に。その経験からトレーナー。
シルク・ドゥ・ソレイユのアーティスト、様々な分野の日本代表選手や世界王者のフィジカルコーチ、トレーナーを務める傍ら、自身もプロボクサーとして活躍。
東洋医学と西洋医学の融合をテーマに、自身の理論を追求し続けている。
専門学校での講師、幼児〜小学生へのトレーニング指導など、活動は多岐にわたる。
梅本さんがトレーナーとして一番伝えたいこと
西洋医学的トレーニングと、東洋医学的トレーニングを融合させたトレーニング方法をもっと広めていきたいんです。
パーソナルトレーナーの多くは、どちらかというと西洋医学的なアプローチでトレーニング指導を行っています。
そこにプラスして、東洋医学の視点を知ってもらい、どちらも選べるような世の中にしていきたいんです。
西洋医学は対処療法を基本としていて、東洋医学は自分自身での症状改善を基本としています。
ものすごく端折って言うと、西洋医学は解剖学や科学的なアプローチ、東洋医学は、気功などの分類です。
僕は28歳からボクシングを始めたのですが、強くなりたいからという理由で始めたわけではなくて、自分が追求している理論がどこまで通用するのか、これを確かめるために世界チャンピオンを目指しています。
自分がチャンピオンになればその理論に説得力が出ますし、影響力を持てれば広めやすくなります。
シルク・ドゥ・ソレイユに出ているアーティストをはじめ、様々なジャンルの日本代表の方に指導をさせてもらっていますが、そういった方々への指導の中で、どんどん自分の理論を確立させてきました。
カラダの使い方というテーマについて
おっしゃる通りです。
僕自身が、1年間ボディビルも経験したことがあります。
その時期に大会にも出たりしていたのですが、僕の場合、筋肉を大きつければつけるほどカラダが重くなってしまいました。
そして、ボディビル業界でトップの方たちを見て、あることに気が付いたんです。
見た目の筋肉がついて、外見は理想的になったのに、「膝が痛い」「腰が痛い」といった不調を持っている人が多かったんです。
トレーニングによって外見は理想を手にれたけど、本当にその人のためになっているのかな?という疑問が浮かびました。
はい。
ここで僕が行き着いたのが「人間として正しいカラダの使い方」ができていないことが原因なんだと。
トレーニングの指導と同時に、正しいカラダの使い方も教えていきたいという使命感が湧いてきました。
例えば、大胸筋を鍛えるチェストプレスというマシーンがあります。
大胸筋を肥大させることだけを考えて造られているので、トレーニングを行う際には、胸を張りながら、腕を内側に絞っていく動作を行います。
ただ、本来人間の動きって、腕を内側に絞ると、胸が張れず猫背になるんです。胸を張るには逆に、腕を外側に開く必要があります。
その通りです。矛盾していませんか?
解剖学的に見ると、チェストプレスというマシーンは、肩と腕の関節を痛めてしまうような動きになっていしまうんです。
もちろん、「大胸筋をより収縮させる」という視点だけで見れば、このマシーンの造りは正解なんです。
トレーニングマシーンには、こういった矛盾点がどうしても生まれてしまうんです。
正直、僕はマシーンを使うことをあまりオススメしていません。ただ使うかどうかはそれぞれの選択の自由です。
もし使う場合は、カラダの重心の持って行き方、動かすときの意識のかけ方を工夫することで、よりカラダに無理が出ない動作に近づけるように指導します。
あまりいないと思いますよ。
筋肉の付け方に詳しい方は多いと思いますが、自然なカラダの動かし方という点では知らない人が多いと思います。
たぶん、一般的な認識だとカラダって左右対称だと思っている人が多いと思うんです。
外から見たら左右対称かもしれないですが、内蔵を見ると、肝臓は右寄りについていて、心臓は左についている。肺は右に3つあって、左に2つついているんです。
左右でバランスが違うんです。
僕は、筋肉だけでなく骨の動き、内蔵の配置まで考えながら、トレーニングを教えています。
日本人は右利きが多いですよね。
例えば電車の改札でも右利き用になっています。
そして、人間のカラダは右側に重い臓器がついているので、必然的に右側に捻られやすくなっています。
こういうことを知っていれば、トレーニング指導もまた違ってくるじゃないですか?
正しい歩き方を知っている人は、10人に1人もいない。
筋肉をつけるだけでなく、「正しくカラダを使えるようにする」というトレーニングは健康のためには不可欠なんじゃないかなって思います。
そうだと思います。
僕はもともとストレッチトレーナーとしてのキャリアを積んでいるので、筋肉の伸縮作用的な視点でもカラダを見ています。
例えば、「正しい振り向き方」の場合。
特におじいちゃんや、おばあちゃんの方は多いのですが、右に振り向くときに、「左足」に重心を置いて振り向くんです。
これだと、腰にものすごく負担がかかります。
腰骨である腰椎って5つあるんですけど、一つ一つが少しの角度しか動かないようにできています。
5つ合わせても20度くらいですね。
左足に重心を置右に振り向くと、腰椎が20度以上動いてしまうカタチになります。
本来の振り向き方は、右に振り向くときは「右足」に重心をかけることです。
そうすれば、腰椎の動きが20度以内に収まるので、腰の負担が軽くなります。
右足重心で右に振り向く場合は、股関節を同時に使って振り向くことができるからです。
股関節は可動域が広い関節で、ひねる動きの際の負担を、腰と股関節で分散できるので、腰の負担が減るということですね。
正しい動きを覚えれば、ダイエットにもプラスの影響が!
もちろん、関係してきます。
普段動かせていない筋肉を動かすためには、ストレッチが効果的なのですが、例えば、ダイエットでウエストを細くしたいといった場合。
ウエストとは、骨盤と肋骨の間のことを指すのですが、この間をできるだけ長くすることが、ウエストを細くするポイントです。
上半身の横側を伸ばす側屈という動きがありますよね?
正しい側屈をするにもちょっとしたポイントがあります。
骨盤に重心を置いて、肋骨を上に引き上げるようにストレッチをすることで、しっかり伸びて、ウエストが細くなりやすくなります。
ただ上半身だけ伸ばそうとしても上手く伸ばせないので、骨盤を意識することでとても大事です。
そうですよね。
あとは、お尻をしっかり動かせるようにすることも、ダイエット効果を高めるために重要ですね。
お尻の筋肉は普段動かしていない人が多くて、意識しないとずっと硬いままになってしまいます。
お尻が硬くなると、ももの前側や裏側が太くなりやすいんですよ。
お尻はカラダの土台なので、特にしっかり動かせるようになることが必要です。
トレーニング指導にマシーンを使わなくて鍛えられるの?
マシーンはほとんど使いません。出張でトレーニング指導を行うことが多いのですが、公園でやったりしていますよ。
僕のトレーニング指導の場合、ぜんぜん外でできるんですよね。
マシーンを使わないでいかに指導をできるかが、トレーナーの腕の見せどころだと思っています。
例えば30kgのダンベルで腕の筋肉を鍛えるとします。
その際に、筋肉のない人がいきなり、片腕だけで持ち上げるのは難しいですよね。
でも実は、下から持ち上げるのはキツいのですが、上から下に下ろす動作であればできるものなんです。
筋肉は、縮みながら力を発揮する場合と、伸びながら発揮する場合、どちらでも負荷をかけられます。
こういう知識があれば、マシーンを使わずに、工夫することで負荷をかけることは可能です。
正しいカラダの動きという視点で見ると、どうしてもマシーンは負担が大きいですからね。
どんな人がカラダを鍛えるべき?
全員とは思いませんが、カラダを鍛えることで、生活のパフォーマンスは上がります。
僕は今、子供のトレーニング指導もしているのですが、0限目体育というものがあります。
1限目の授業の前に、心拍数が180くらいに上がるような激しい運動をしてから、1限目の授業に臨むんです。
そうすると、記憶力・やる気が向上した。というデータが出ています。
これってビジネスマンにも同じことが言えます。
カラダを鍛えることで仕事のパフォーマンスアップにつながることは間違いないです。
これは聞いた話ですが、マツコ・デラックスさんはあの体型ですが、健康診断でまったく異常がないらしいんです。
キャラクターとしてあの体型を維持したいと思いますし、本人が自分の今のカラダに満足している。
そういった方は別に鍛える必要はないと思います。
ようは、鍛えることのメリットを知って、自分の目的にマッチするのであれば鍛えば良いと思います。
その中で僕は、偏ったものだけをオススメするのではなく、それぞれが自分に合うやり方を選べる環境をつくっていきたいんです。
編集後記
「見た目もカッコ良く、そして生活のパフォーマンスもアップ」
僕の中で、カラダを鍛えるという概念が、1段階レベルアップした感覚です。
実は梅本さんには、2年前にお会いする機会があり、今回は久しぶりの再会でした。
インタビューでお話を聞かせていただく中で覚えた感覚は、「2年前と印象がまったく違う」ということです。
一言で言うと、より自然体になっている。
トレーニング理論を追求することは、人間としての価値観の追求にもつながるものなんじゃないか、そう感じました。
多くのトレーナーさんにインタビューさせていただいていますが、トレーニングを追求し続けているトレーナーさんは、みなさん漏れなく、人間的に素晴らしい方たちばかりです。
梅本さんと時間をともにすることは、カラダの変化だけでなく、心の変化も起こしてくれる、そんな人だなと思いました。
ただダイエットで成功できるだけでなく、人間としても成長することができる。
これが、トレーナーをつける価値の一つだと確信しました。
取材場所:レバレッジ グループ会社オフィス